逆立ちができない
年長や小学生の集団レッスンを見ていて、運動力の低下(やはりあそび力の低下と言った方が当てはまる)を感じる種目の一つに「逆立ち」がある。
補助倒立と言われる、腕で体を支持し足を補助することでバランスを保つ倒立。勢いよくマットに手をつく運動で足を蹴り上げ、視線を下(マット)に向けるのがコツ。
しかしこれがなかなかできない。
鉄棒でもそうだが、視界が上下逆さまになったり見えない場所では位置関係が把握しづらく、軽いパニックを起こすことがあるがそれ以前で、手を着いても足が上がってこない。勢いよくジャンプしたものの前回りになってしまう・・・。あそび経験が少ない為に身体の使い方がわからないのだと推測します。
両足ジャンプで横断歩道のペイントを跳んで渡ったり、鉄棒でのこうもりぶら下がり、すべり台を仰向けで頭から滑ってみたり、手押し車(足を持ってもらい腕だけで前へすすむ)だけでも、逆立ちに繋がる腕の力やタイミング・姿勢・感覚などが備わります。
逆上がりはできなくてもいいとお考えの方もいるでしょうが、そこまでに至るプロセスの中で色々な経験や体内回路が養われていくのです。
あくまでも逆上がりは完成形であり、目標に過ぎません。 そこまでの「あそび力」を身につけさせるトレーニングを積んであげて下さい。