2007年11月2日

できるから できないこと

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 3:15 PM

できるから できないこと。 それは教えること。

たとえば算数の場合、数字の認識・数え方・指での計算・九九・そろばん・方程式・・・といったように、段階があって小学校入学をきっかけに平等に教えられる。
教えてもらったから教えることができる。

しかし、あそびや運動では時として教えてもいないのにできてしまう場合がある。

跳び箱・運梯・棒のぼり・逆上がり・・・。 スキップの依頼で多い項目ばかり。

「わが子はすごい!」「天才じゃないかしら?」

でもココでの盲点は、苦労なくできてしまうがゆえに教え方がわからない。 物事のコツやポイントなどをできない人の立場で伝えることが難しい。

スキップスタッフは以外と思われるでしょうが、「できなかった集団」です。 私自身、逆上がりができたのが小2。でも高鉄棒のそれは小1。 一輪車は1年前。 野球と水泳は苦手。

できなかったからこそ、その気持ちになって教えることができるのです。

今でもアリーナではスタッフらが集まると、空中鉄棒(サーカスの空中ブランコ風の鉄棒)を使って懸垂逆上がりの猛特訓をしています。 できなかったチハ先生ができるようになって大喜びをしています。 チハ先生に逆上がりを教えてもらえる子は今がチャンスかも!!



2007年10月17日

経験を伝える

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 2:50 PM

勉強はほとんどが伝達ゲームと考えている。

過去に学んだ授業を自分なりに解釈、アレンジし、後生へ伝える。

運動技能も伝達ゲーム。自分の失敗談や成功例を伝えることで受講生も納得し次のステップに進む。

水曜日の午前はトライデントスポーツ医療科学専門学校・幼児教育専攻1年の「うんどう」の授業。

本日のお題はマット。

前転・後転の基礎と応用と補助を紹介し、来週が実技テスト。

幼教1できる子にとっては簡単な実技でも、幼児教育という立場からの授業では、補助を含めて自分の思いや指導法をわかりやすく教えなければならない。

できない(子ども達の「できなーい」は「やったことがなーい」が大半)事ができる様になった時に、初めて面白さが実感でき、顔がゆるむ。

現に倒立前転ができなかった男子学生(彼も厳密にはやったことが無かったのであろう)も、少しコツをつかんでからは狂ったようにやっていた。

そして何より、できない学生に対するアドバイスや補助が自ずと出てくる。

教えることはティーチング。 基礎から応用に導くのがコーチング。 

ツボだけ教えれば何も言うことなし。私の理想の授業が成立した1コマでした。



2007年9月7日

無言の圧力

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 8:33 PM

私が考えるレッスンの到達点は「喋らないレッスン」です。無言で引きつけるためにあらゆる作戦を練り続けています。

その一例として、注意をする時。

いくら子ども達が喧しく騒いでいても、大声で怒鳴りつければ返って逆効果。

それならいっそ黙って子ども達を見ていれば静かになるものです。

いけない事をした時に「どうしてそんなことをするの?!」と叱り飛ばすより、ジロッと見つめれば、次回からこちらの目をうかがいながら行動をするようになります。

ある意味条件漬けですが、叱ってばかりではエネルギーも消耗しますし、気分もイライラします。

1日レッスンをするためには指導者は疲れないこと。疲れないような指導をするために「それ以上の事をしたら叱っちゃうぞ」という無言のオーラを出すのも必要です。



2007年6月3日

日本幼児教育研究会日程

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 11:19 PM

私が所属する、日本幼児教育研究会(日幼研)・実技セミナーの日程・内容が決まりました。

この研究会は、主に幼稚園教諭・体育士を対象に、実技と理論の研修を通じて、普段の園生活の中で、園児たちとよりよい保育ができるように、音楽・表現・生活・運動などの講座を運営している団体で、7月21日(土)の北陸大会を皮切りに全国5箇所で開催されます。

私は去年からゲームあそびの担当としてメンバーに招かれ今年で2年目の新米講師ですが、それぞれ個性のある講師の方ばかりで、私も勉強になります。

私が担当となる会場は、北陸大会・大阪大会・東北大会で、北陸と東北は始めての地ですので今から楽しみです。

とはいえ仕事ですので、保育に使えるゲームあそびを楽しく紹介できるよう努めていきます。

昨年の模様はこちら。そしておまけ

当日の光景はブログでも紹介していきます。

保育関係の先生方もさることながら、興味のある方も是非お申し込み下さいませ。お待ちしております。



2007年5月19日

ハインリッヒの法則

Filed under: ちょっといい話,保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 11:57 PM

ハインリッヒの法則」?って聞いた事ありますか?

アメリカのハインリッヒという人が労働災害の発生確率を分析したもので、「1:29:300の法則」とも言われます。

1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景に、29件のかすり傷程度の軽傷事故があり、またその影にはケガはないが「ヒヤッ」「ハッ」とした300件の経験があるというものです。

仕事に例えると、1件のとんでもない大失敗の背景に、29件のユーザーからのクレームと、社員が「しまった」「ヤベッ」と思っているが外部の苦情がないため見逃している300件、つまり認識された潜在的失敗が必ず存在するということです。

子どもとのレッスンでも、跳び箱や鉄棒などの固定遊具から落ちて骨折させてしまった指導者(私も過去に経験がありますが・・・。)の背景に、29件のすり傷や頭を打ったなどの軽いケガと、300回の「ドキッ!!」があるのです。

レッスン中は細心の注意をはらって取り組んでいますが、1時間緊張しながら打ち込むことはなかなか難しく、そんなすこし気を抜いた瞬間(気を抜くつもりがなくても)に事故やケガは起きてしまいがちです。

生活をしている以上、この300回は軽く経験するものですが、1件にならないように、注意する必要がありますね。



2007年5月18日

鉄棒補助法

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 11:55 PM

毎週金曜日は中川区・冨田体操教室。

先週から専門学校トライデントの学生たちも加わり、実技実習を兼ねての体育教室となっています。

本日の単元は「鉄棒」

何やってるのかな?まずは逆上がりのテストから。

先生達ができないと子ども達に言われてしまうぞ!!

「何やってるのかなぁ?」

 

 

逆上がり補助逆上がり補助

次に補助の練習。逆上がりの安全面や指導者の負担にならない補助の仕方を練習します。

ヘタクソな子ども役を相手に、みんな必死になって頑張っています。

補助実習さー実践。

幼児コースの子ども達も集まり、前回り降りや逆上がりを体験します。

シュミレーションとは違い実際の子ども達では勝手が違うようで、覚えたばかりの補助法もなかなかうまく表現できないようです。

子ども達の力を生かしながら上手に補助してくださいね。

おへそが出ちゃったこうもり練習。

おへそが出ちゃった。 こちょこちょー!!

うまくさせる為の補助でもあり、安全面を留意した補助でもあります。

学生達は子ども達から学ぶ事ができたでしょうか?



2007年3月24日

指導者講習会 2

Filed under: プレジャートレーニング,保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 11:42 PM

プレジャーアリーナで月末特別レッスンを済ませ、岐阜市体育指導委員連絡協議会主催の岐阜市体育指導委員全体研修会での講演の為、岐阜市北部体育館へ向かいました。

講師久しぶりの雨で足元も悪い中、多くの先生方がお集まりになられ私もいつものことながら緊張・・・。

 

 

 

講演人生の先輩方を前に講演するのは何度経験しても慣れる事はなく(どの講演でも緊張するのですが)しどろもどろな2時間でしたが、先生方は熱心にペンを走らせたり、話に耳を傾けていました。

 

 

講師どの地域でも指導者の前向きな姿勢に、逆に感心してしまいます。

市民体育室の山田先生には何度となく連絡を頂き、大変ご迷惑をおかけ致しました。また、いろいろな手配をして頂き大変お疲れでした。



2007年2月25日

緩急

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 11:25 PM

個人レッスンの子ども達はハイテンションの子がほとんど。

1時間のレッスン中、休むことなく同じテンションをキープする子さえいる。(帰りの車の中はZzzなんだろうな??)

レッスンの中で「緩急」をつけることが多々あります。

声の強弱・静と動・目を開ける時と閉じる時etc

説明をする際は一緒に座り、小声で話し落ちつかせ、「よーいどん」の合図で一緒に動いて口笛のBGM♪(よく歌うのが、なぜか天国と地獄)

考えさせる間も与えず何度も繰り返し行なうシーンと、考えさせ物事に取り組ませるシーンの使い分けで、充実した1時間を過ごせたと思えるよう、常々考える毎日です。



2006年11月29日

ことば理解

Filed under: 保育・指導のツボ,子ども達との日々 — スキップ江原 @ 8:52 PM

今までは子ども達に「何とか解ってもらいたい」という思いが強く、年齢にあったことばを、考え、探しながら説明し指導をしてきましたが、今年の夏休み期間中に日本幼児教育研究会の講師として参加して、指導感の変化が多々あります。

「教えてはダメ。一緒になってあそぶ」

「説明をしなくても人は動いてくる」

「押すのではなく引く」

指導者として、講師として、「教えなければならない」「できるようにしなければならない」という思いが自ずと染みついてしまっていました。

が、日幼研の講師陣は、ことば控えめ。笑いたくさん。

以外、個人レッスンや保育園指導・親子体操の中で、なるべく無駄な説明は省くことに心がけています。

当然ことばで解らせていくのも大切ですけれど。

まだまだ学ぶべきことが多い。



2006年11月25日

子ども理解を深めるための10か条

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 5:44 PM

指導先の保育園でいい言葉が書いてあったので、抜粋で書かせて頂きます。

-子ども理解を深めるための10か条-

受容
「うなずこう。子どもの行動には興味がある」
受容とは、ありのままの姿や気持ちを受け入れること

観察
「見つめよう。気づこう 子どもの思い」
観察とは、1人ひとりに目を向けてサインを見逃さないこと

記録
「書いてみよう。そこから見える子どもの姿」
記録とは、記録をとることで より客観的に捉(とら)えること

信頼関係
「いつでもおいで。心をひらいて待っているよ」
信頼関係とは、大切に思う気持ちを伝え、子どもが安心できる人間関係を築くこと

背景
「目を向けよう。よく知ろう。この子と過ごした○年間」
背景とは、子どもを取り巻く環境をつかむこと

見方
「角度を変えれば新発見」
見方とは、いろいろな視点で子どもの姿を捉えること

指導者集会
「楽しい指導はチームワークから」
指導者集団とは、子どものことを何でも語り合う仲間であること

指導者のゆとり
「ひと呼吸。指導者のゆとりから子どもの笑顔」
指導者のゆとりとは、見通しを持ってゆったりと関わること

専門性
「高めよう。深めよう。大切なのは向上心」
専門性とは、指導者としての専門性の向上に努めること

子どもを社員、指導者を保育士や両親などに置き換えると、職場や家庭内でも参考になる文面だと思いますよ。



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