2009年10月2日

善者と悪者の使い分け

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 11:59 PM

個人レッスンやグループレッスンなどで、私や一部のスタッフは「ヒール(悪役)」、その他のスタッフは「ヒーロー・ヒロイン」です。ヒーローやヒロインは子ども達からも好かれ、私なんかは始まる前から泣かれることがほとんどです。

楽しいことは一緒になって楽しみ、出来なかった事ができるようになった時にはスタッフができたかのように喜び、ハグしたりハイタッチをしたりします。

しかし、馴れ合いになると好き勝手にルールを決めたりあそびの延長にもなりかねません。今はレッスンの時間・修行の時間というオンとオフの区別を子ども達にも自覚させ、時には叱ることも必要です。

ただ「ダメ!」「いけません!!」では子ども達は理解してくれませんが、理由や目標数値を明確に説明すればすんなりと指示が通るものです。

指導者として、叱ることができたら一人前。

ご家庭でも善者と悪者の使い分け。うまくできていますか?



2009年9月10日

シルバーウィークの問題点

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 11:59 PM

今年はハッピーマンデーや国民の休日も重なり、珍しく9月に3連休がありますが、幼稚園・保育園では大問題。

ただでさえ休日が多い9月なのにこの時期の連休というのが実に厄介。

運動会の練習を積み重ねても連休明けにリセット(それ以上)されてしまう可能性が十分考えられます。

毎年この時期は幼稚園・保育園の先生方はかなりヒートアップしてしまいます。夏休み中に研修会やセミナーなどで学んだ遊戯や合唱を運動会のために計画し、2学期と同時にプールモードから運動会モードに切り替えて、毎日が「練習」でしょう。

子ども達の集中力も切れ且つ暑さとの戦いで、ただでさえ時間が無いのに気持ちは焦るばかりでしょう。

連休明けに最好調にするために、連休までに何をどのくらい押さえておかないといけないのかを話し合い把握する必要があるでしょう。

子ども達は思っているほどシャキシャキと動いてはくれません。しかし不思議なことに運動会当日には実力以上の力を発揮してくれます。

この3連休の前後を上手に計画する先生方の手腕が試される今年の私です。

(でもせっかくの連休ですからあそぶ計画も抜かりなく。)



2009年9月7日

叱る勇気

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 10:16 PM

これが一番難しいのですが、レッスン中のあそび(授業)にもルールやモラルがあり、「跳び箱が跳べた(100点が取れた)」という事実や結果もさることながら、そこまでに学ぶべき過程が大事と考えます。

怒るのは指導者の感情。叱るのは教育的配慮。でも一番良いのは叱らないレッスン。

闇雲に叱るのも問題だが、ポイントを間違えるとスタッフ(先生)は舐められてしまいます。

「跳び箱跳べればいいんでしょ。(100点取ったから文句ないでしょ。)」

叱りたくないのであれば、叱らなくても良い雰囲気(環境)を作る。

叱らなければならないのであれば、怒らないこと。

子どもにも先生にも実のあるレッスン(授業)。あなたにはできますか?



2009年7月26日

先生達は夏休み

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 10:20 PM

私が所属する「日本幼児教育研究会」はちっぽけな集団ですが、その道のプロが結集し保育園・幼稚園の先生方に対し、保育の原点や幼児教育のかなめ所を実技を通じて一緒に考えていく手作りセミナーをしています。

松山会議隠し事なし。写真やムービーは許可が無くても撮影OK。セミナーで学んだことを少しでも忘れまいと記憶よりも記録です。真剣そのもの。

私も「あそび」の担当としてプレジャートレーニングを教える中で、講座の進め方を日々反省。今回も受講生の先生方や講師の先生から教えてもらうことばかりです。

教える側が教えてもらうのもおかしな話ですが年に1度の快い刺激と受け止め日々精進です。



2009年7月15日

真ん中ってどこかわかりますか?

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 11:59 PM

感覚統合療法 基礎セミナーを受講してからのスタッフは、個人レッスンに勉強した内容を意識して取り組んでおり、そのお陰なのか、レッスン内容も内容が濃く子ども達も良い刺激なのかすんなりと課題をこなしていくのが感じられます。

次の会員様を待っている間に池谷と「真ん中」についての議論になりました。

「真ん中がわからないと左右が当然わからない。」

歩行に関して考えると、体の軸を中心に左右に重心を移動して歩行が成り立ちますが、重い荷物を片手で持つと重心が当然変わります。

ジャングルジムなどを登る時はその重心が左右だけではなく上下にも移動します。

鉄棒でブタの丸焼きをしたり側転をすると、視界が逆さにになるので感覚が一時的に混乱を起こします。

生活の中ではこれらを無意識に行っていますが、体の真ん中っていったいどこなのでしょう?

頭のてっぺんから鼻⇒あご⇒へそ⇒股にかけての体の軸を正中線と言い、その正中線を境に右手が左の領域に、左手が右の領域に入り込んだ時に処理がされにくいお子さんがいる場合がある。という実験があります。(正中線交差)

真ん中がわからないと右にあるものを左で捕ったり、左にあるものを右足で蹴ったりすることが考えにくいとしたら、体の真ん中を探る必要があるのかもしれません。

平均台を渡る時に一般的には腕を水平にして十字のポーズで渡りますが、平衡感覚が不十分な子や軸がずれている子は右手が水平なのに左手が上に上げ、長崎の平和記念館のようなポーズで歩く子もいます。

てこの原理で考えるならばその子にとってそれが一番平衡を保ちやすい姿勢なのでしょう。そこにランドセルなどの負担をかけると前後に重心が移動するのでばらんすを保つことができるのでしょうか?

このような事をプレジャートレーニングとして紐解いています。

皆さんの真ん中ってどこなのかわかりますか?



2009年7月13日

スタッフの思い。会員様の思い。親御さんの思い。

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 9:17 PM

我々は体育家庭教師です。依頼に基づいて技術の向上・あそび力の向上を常に考えて会員様に提供をしています。

向上が感じられる会員様には少しハードルを上げ、なかなか結果が得られない会員様にはあの手この手と知恵を絞ってレッスンの楽しさから技術の向上に努めています。

我々の提供している「プレジャートレーニング」は技術の向上のみならず、「あそび力」が身につくことで「生活力」と「応用力」が養われると考えておりますが、時には会員様が高望みをしすぎてしまったり、我々が良かれと思って前に出すぎてしまうこともしばしばあります。

主訴と違ってきたり、行き過ぎたレッスンになったり、会員様がレッスンを嫌がっている時は、遠慮なくおっしゃって下さい。

レッスン期間が長ければ長くなるほどお互いの意識を確かめ合い、軌道修正をする必要があります。

「会員様」・「親御さん」・「スタッフ」の三位一体が信頼関係を作り出します。

時には強く言ってしまう時もあります。時には叱ってしまうことさえあります。しかしこれだけはわかって下さい。

スタッフはお子様のために常に一生懸命で、常に何とかしてやりたいと思っていることを。



2009年7月4日

押せば逃げる

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 11:11 PM

トライデントスポーツ医療科学専門学校 子どもスポーツインストラクター専攻の実技実習にて。

「うんどう療育学」4人目のクライアントは5歳の軽度発達障害が感じられるお子さん。

電車が大好きで物静かなお子さんですが足元に意識が弱く、歩きも不安定なために個人レッスンでは跳び箱登りや平均台渡りを中心に半年間進めています。

実習風景実習風景

カルテを参考に学生らはスクーターボードに座った状態で足で前に進ませることで、座面での姿勢保持でバランス感覚を養いながら脚力を付けさせようと考えました。

狙いは見事に的中。「アーバンライナー」「地下鉄」「本陣駅に着きました」などと声を出しながら楽しくサーキットを行っています。

が、普段のレッスンで厳しく行っている私と違い、学生らは優しすぎるために会員様は見事に「今日は自由にできそう」と見抜いて、電車あそびだけに“脱線”し始めました。

学生達は設定したレールに上手に流れていく事を願ってレッスンを進めていますが、会員様が脱線し始めるとあそびにルールが加わり規制し始めます。規制が入るとさらに脱線し始めます。

療育レッスンに限らず子ども達は道草をしたいものです。途中下車や乗り継ぎをあそびの中で考えながら行っているのです。その行為に反して特急に乗せようとしてもなかなか座席に座ってくれません。

軌道から外れたら分れ道をたくさん作ってあげるのも1つの手法です。最終的に終着駅に行くためにどのようなルートを考えればよいかを会員様の興味をもとに導く事が必要となってきます。

電車に例えましたが、一見“脱線”にみえる内容でも興味があるレッスンであれば幸いです。

子ども達の行動に無駄は1つもありません。



2009年6月30日

不規則に並べる

Filed under: プレジャートレーニング,保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 12:44 AM

肋木を使ってはしご渡りをしてみました。

肋木渡り始めは板間に沿って規則正しく並べ渡りますが、慣れてきたら感覚を不規則に並べて渡ってもらいます。

同じリズムで歩いたり走ったりするのは慣れてくるにつれ、体が覚えても脳が無意識になりがちです。

不規則にすることで、体の慣れ+脳で意識する という運動に発展します。

徒競走よりも障害走、自由形よりも個人メドレーと、展開が変わる種目のほうが難しさが増します。

規則性と不規則性、強と弱、緊張と脱力、加重と抜重 を考えたトレーニングが子ども達の「あそび力」をさらに伸ばします。



2009年6月27日

勉強をするタイミング

Filed under: やらなカン,保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 5:38 PM

「学生時代にもっと勉強をしておけば良かった・・・。」 と思う人は多くいると思います。が、本当に学生時代に戻れたとしても誘惑(邪念)に負けて勉強はそっちのけでしょう。

当たり前ですがこの言葉は社会人になって仕事につまづいたり専門性の高い職種で技術が振るえない人が発することが多いでしょう。

学生時代にはその必要性はわからなくて当然で、社会に出てから重要性に気付くのです。決してそれからでも遅くはありません。後は自分自身がそのスイッチを押せるかどうかなのです。思い悩むことよりもまずは実践です。最適な勉強方法を見つけた時は凄まじい勢いでレベルアップをします。

先日のブログでも告知しましたが、5人のスタッフが金沢まで勉強に行っています。彼ら自身、勉強が必要と判断して休日返上で3日間缶詰になっています。そのスキルが発揮できるかは未知数ですが、会社命令で行く勉強会よりは数十倍も身につけてくることでしょう。

将来のスキップの財産として、子ども達のスキルアップの担い手として、一回り大きくなって帰ってくる事を期待しています。

寝るなよ!!



2009年6月25日

見守るのも大切

Filed under: 保育・指導のツボ — スキップ江原 @ 11:59 PM

トライデントスポーツ医療科学専門学校・子どもスポーツインストラクター専攻の「うんどう療育学」実習にて。

高さにだんだん慣れてきたお子さん。通常レッスンでは運動機能の向上を主訴に作業療法的なレッスンを行っています。

お子さんにとってはいつものアリーナなのに大人がたくさんいる。池谷先生がいない。かなりの緊張だったと思います。

学生達と挨拶をした後にレッスン開始。

「準備体操で壁を登ろう!」

ウォールクライム左下の鈴を鳴らすのが課題。頑張って上には登ったものの平行移動が出来ません。

「一度降りてみる?」

「うん」

降りるほうが時間が当然かかるのですが、「もう一度やってみる」と果敢に攻めるお子さん。

20分ほどで鈴を鳴らし課題はクリア。この間、アドバイスはするものの学生達が手を出して補助をすることはありませんでした。

時間がかかるとどうしても次の事が気になり、課題を与えてながらも手伝ったり削除したがるものですが、子どもの可能性を引き出すために待つことの重要性もレッスンの中では必要です。

今回担当だった学生は子どもを可能性を信じて待つことが出来ました。教えることよりもこれが実は一番難しいのです。

ちなみにこの会員様。ウォールを登りきったことは今回が初めてで、お母様も感動しておられました。それを知った池谷が次の日の個人レッスンで登らせたら中腹で止まってしまったようです。

知らない大人の中でかなり緊張していたのでしょうね。



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