2006年6月4日

自分を知る

Filed under: 「スラムダンク」から学ぶ — スキップ江原 @ 9:45 AM

「自分を知る」ということは難しいことです。意外と自分自身が自分の性格や特徴を知らないことが多く、他人から指摘を受けて「なに、そうなのか?」と思うことも多いと思います。

また、マイナスな指摘をされると認めたくないことが多いのも人間です。(私は特にそう・・・。)

「スラムダンク」・12巻で、インターハイ行きの切符を手にした湘北高校は、1週間の合宿を行ないます。花道は高校に1人残され安西監督と合宿。協力者の水戸らいわゆる「桜木軍団」によるビデオ撮影により、シュートフォームの悪さを初めて知ります。

当然認めたくありません。また、過去のデータによりゴールしたしか入らないことを指摘されイライラする花道に、「ゴールした意外は相手にもされない君が短期間にシュートが入るようになったら相手は驚く。どーだね桜木君。ワクワクしてこないかね」と花道をのせ、1週間2万本のシュート練習に励みます。

全てのシュートを撮影してもらい、夜にビデオでチェックをすることで自分を知ろうとします。自分の愚かさを知った上で、何が自分に必要かを探そうとします。その謙虚さがシュートフォームの獲得とインターハイでの活躍につながっていきます。自分を知ることは怖いことですが、成長の為には必要ですね。

「下手糞や 上級者への道のりは 己の下手さを 知りて1歩目」



2006年5月29日

オノマトペ

Filed under: 「スラムダンク」から学ぶ,プレジャートレーニング — スキップ江原 @ 7:12 PM

「サッと回る」「グッと踏ん張る」「ピョンと跳んでパッと着地」など、音にも似た表現(擬音語・擬態語)を「オノマトペ」というそうです。

読売終身名誉監督の長島氏が「パシッとってサッと投げる」「グッと構えてブンと振り抜く」などの表現を多く用いていた気がします。

「サッ」「グッ」の擬音語自体は意味はないのですが、このことばを用いることでなんとなくのイメージが出来あがります。

身近な表現では椅子に腰かける時などの「よっこいしょ」もそれのようで、ことばと同時に体をスムーズに動かす3拍子「ドッ・コイ・ショ」を生み出しています。

また、砲丸投げ選手の投げた時の雄叫びや、テニスプレーヤーのスマッシュを打った時の気合や、卓球選手の打ち込んだ時の声などが、すべてそれにあります。

我々指導者も鉄棒の時に「クルクルーのパッ」、縄跳び中に「クルッピョン」などと多くのオノマトペを使っています。

そのオノマトペで子どもの動きが活性化するならば以前CBCテレビで取材を受けたザブングル加藤さんの圭史君との前回りで言った「キュッとパッと」もまんざら悪くはないですね。

「スラムダンク」30・31巻の山王工業戦、残り2分はオノマトペだらけ。セリフがほとんどない。いやセリフがいらないくらいの気迫溢れる攻防に何度も感動しています。

「左手はそえるだけ・・・。」(これはオノマトペじゃないかな?)

参考文献:コーチング・クリニック(ベースボールマガジン社) 2006年第4号 



2006年5月14日

あこがれ

Filed under: 「スラムダンク」から学ぶ,子ども達との日々 — スキップ江原 @ 11:59 PM

人は尊敬する人物や架空の人物・キャラクターに憧れを抱くことがあり、特に子ども達はその希望に強いものがあります。

○×レンジャーになりたい! 恩師のようになりたい! パイロットになりたい!・・・。 頑張ればなれるものから現実的に無理なものまで様々ですが、夢を見ることは大切で、憧れを抱くことでそれに近づこうと努力をします。

頑張ると意外とチャンスが向こうから来るもので、私は幼き頃にそれこそ赤レンジャーになりたいと思っていましたが、学生時代にたまたま見つけたアルバイトで百貨店の室外ステージショーの戦闘員になれました。(敵じゃないかよ)

憧れの感情は人のやる気を奮い立たせます。幼児・児童期には大切なことで、成長とともに現実的なものへと変化するものの、思いがうせることは無いでしょう。

スラムダンクのゴリ(赤木)は初めて買った週間バスケットの表紙を飾った当時の山王工業を見て、全国制覇の想像をするとき、いつも決勝の相手は山王工業だったと言っています。(コミッは25巻)その相手に勝つ為に惜しみない努力をしてきました。

我々の仕事も子どもたちから憧れをもたれる職種ではありますが、それに恥じぬように新鮮な技術を提供していけるよう常に努力をしています。

いい存在としての憧れを子ども達が抱けるように、小さなことでも自信を持って取り組む必要が大人にはあるような気がします。変なことで真似されたくないですもんね。



2006年5月7日

コーチ(COACH)の資質 “H”

Filed under: 「スラムダンク」から学ぶ,プレジャートレーニング — スキップ江原 @ 11:50 PM

人の成長をたすけ、向上をサポートする人のことをすべてコーチ(COACH)と考えています。ではコーチとはいかなるものでしょう?

Humor(ユーモア)

私の口癖は「おもしろ、おかしく、たのしく」です。この1つがすべてそろうとイヤイヤしていた練習も苦ではなくなります。苦手なものを得意にする為に必要なことはマイナスイメージを脱却し、プラスイメージを植えつけることです。

また、ユーモアはスポーツ心理学では、失敗の記憶を残さない為の重要な手段でもあるそうです。うまくなる為に練習をしているはずが、そこに伴う数々の失敗が記憶に残り、いざ本番のときに我々を悩ませます。

練習の成果をより上げ、本番で実力を発揮する為には、このマイナスな記憶をユーモアセンスが解決してくれます。

漫才で「よっ!日本一!じゃー次は世界一いこうか!」というネタがあります。苦痛な練習の中にも笑いの要素があることでリラックスして伸び伸び出来るのです。

コーチに必要な5つの「C・O・A・C・H」についてお話しました。指導者は少なからずこれらの要素を持っているはずです。子ども達・選手の為に素晴らしい指導者であるように頑張りましょう。

参考文献「スラムダンク勝利学」辻秀一 「スラムダンク」井上雄彦 (集英社)



2006年5月6日

コーチ(COACH)の資質 “C”

Filed under: 「スラムダンク」から学ぶ,プレジャートレーニング — スキップ江原 @ 10:23 PM

人の成長をたすけ、向上をサポートする人のことをすべてコーチ(COACH)と考えています。ではコーチとはいかなるものでしょう?

Caracter(人間力)

「しっかりしろ!もたもたするな!」と言って腕を組んでいるだけや、「私の言う通りにしろ」という一方で、とても見本にならないような態度のコーチが、少なからずいらっしゃいます。以前、レッスン中に子ども達に罵声を浴びせながらも公共エリアである小学校のグランドでタバコを吸いながら指導をしている少年野球の監督がおり、あまりの理不尽さに注意したことさえあります。

子どもがかわいそすぎます。自分に優しく他人に厳しくでは誰もついて来ません。家庭でも同じことで、「寒さんの言うことを聞きなさい」しかし自分の態度や行動はまったく違う、では言うことを聞くわけがありません。

整理整頓や返事を強要するのであれば、自分自身の生活がどうであるかを常に振り返る必要があると思います。

ミスを叱る前にそれをしっかり教えたかを振り返る事が重要なのです。

子は親の鏡。選手はコーチの鏡です。



2006年5月5日

コーチ(COACH)の資質 “A”

Filed under: 「スラムダンク」から学ぶ,プレジャートレーニング — スキップ江原 @ 8:09 PM

人の成長をたすけ、向上をサポートする人のことをすべてコーチ(COACH)と考えています。ではコーチとはいかなるものでしょう?

Air affection(愛情)

コーチは子ども・選手・運動・スポーツに対する愛情を誰よりももっていなければなりません。

時には厳しく、時には抱き合い、時には自分の事のように喜ぶことが必要です。単なる好きだという趣味の領域を超えた上で、愛情を持って指導する姿勢こそが選手や子ども・大人をも変え、成長させることでしょう。

また、集団指導やチームでの指導の場合、運動能力や正確や外見などで区別をしてしまってはいけません。愛情は平等を前提に存在します。不平等は愛情とは呼びません。

元豊玉・北野監督(コミック14巻)の回想シーンで、小学生の南と岸本にランガンオフェンス(速攻)の説明をしています。

「高校3年間でできることなんか限られとる 全部やろう思てもムリや そやから豊玉の練習はオフェンスにディフェンスくらいのもんや そらあ 批判もあるけど、 そんでええのや ・・・その方が バスケットを好きになってくれる。と

強くなるチームの前にバスケットが好きになるチーム作りを唱えています。試合後半で空中分解しそうになったチームの雰囲気から、北野前監督の一言を思い出し息を吹き返します。

「バスケットは好きか・・・?」



2006年5月4日

コーチ(COACH)の資質 “O”

Filed under: 「スラムダンク」から学ぶ,プレジャートレーニング — スキップ江原 @ 8:55 PM

人の成長をたすけ、向上をサポートする人のことをすべてコーチ(COACH)と考えています。ではコーチとはいかなるものでしょう?

Outlook(前途の見通し)

コーチ独自の展望と目標を持つことが重要であり、コーチは楽しませること、心技体を変化させること、チームを勝利に導くことの1つのバランスを考え、今何が必要かを常に考え実践することが重要です。

スキップの場合、楽しませることは運動への苦手意識を和らげ、心技体を変化させることはプレジャートレーニング等の多種多様な運動を織り交ぜる指導法、勝利に導くことは個々の目標の獲得・達成と考えています。

早く結果を出して欲しいというのは誰しも願うことですが、子どもにとっての最良の道筋を考え、理解してもらい、実践することも指導者の役目です。

陵南との練習試合後、安西監督は早く出場させて欲しかったと悔やむ花道に対して、「あわてるでない これからこれから」と笑っています。負けはしたものの試合経験の乏しい花道を含む新生チームに経験を積ませ、今後の見通しをたてていることが伺えます。



2006年5月3日

コーチ(COACH)の資質 “C”

Filed under: 「スラムダンク」から学ぶ,プレジャートレーニング — スキップ江原 @ 11:46 PM

私自身、小学校から20年間バスケットをやっており(今はご無沙汰ですが)学生時代に流行ったバスケット漫画「スラムダンク」の影響を十分に受けました。この本はルールブックや指導書よりもわかりやすく、何よりその気にさせてくれます。今でも何度となく読み返してはバスケット依頼のお客様にキャラクターを用いて説明するほどです。

この本を基に日本体育協会公ea?スポーツドクターの 辻秀一 著「スラムダンク勝利学」(集英社)なる本に出会い、花道が湘北高校に入学・未経験のバスケット部に入学してから、インターハイで競合・山王工業を下すまでのストーリーを、指導者の立場から分析した内容に、参考となる項目が多々あり、黄金週間中はこの中から「コーチの資質」を私の考えも交え紹介させて頂きます。

人の成長をたすけ、向上をサポートする人のことをすべてコーチ(COACH)と考えています。ではコーチとはいかなるものでしょう?

Comprehension(理解力)

チームスポーツでは指導者として、個々の力の理解、チームの戦略的な特徴の理解、ゲームの流れの理解が必要です。

スラムダンクのストーリーの中では、花道の性格を理解したうえで安西監督を始め、赤木、晴子、リョータ、洋太(桜木軍団)らがサポートをしているお陰で急成長を遂げていき、チームも活性化されていきます。

スキップでは、会員様の様々な特徴を理解することが指導者に求められます。ウィークポイントの克服や運動能力向上を希望される依頼に、会員様の性格や現状を理解した上で、よりよい指導法を常に模索しています。

出頭家庭教師スタイルをとっているのは、個人のお客様の心身を理解し、遊び能力・運動能力を効果的に導き出す為です。



2006年4月27日

コーチングとティーチング

Filed under: 「スラムダンク」から学ぶ,プレジャートレーニング — スキップ江原 @ 8:45 PM

スキップのウェブサイト「出張スポーツ家庭教師」のページにで「長所や個性を伸ばす方法」として、「ティーチング」と「コーチング」の違いを説明しています。どう違うんでしょう?

ティーチングは答えを教え込む教育論、コーチングは答えを導き出す指導法と解釈しています。今までの(すべてがそうではないのですが)運動の教え方では根性論が主で、「体で教える」「体で身につけなさい」のようなニュアンスが多々ありました。

結局のところ体で覚えても予定外の流れになると対応できない→叱られる→失敗を恐れる→嫌い・・・。最悪なパターンです。根性も必要ですが使えなければ意味がありません。

そこに応用力が加わればどうなるでしょう?ボールが来たらすぐ蹴り返していた子もドリブル・シュート・パス・蹴り出す・待つなどのサッカーだけでもいろんな種類の発想が浮かび、それを瞬時に判断し行動におこす事が出来ます。

バスケット漫画「スラムダンク」で桜木花道はキャプテン赤木に徹底的に基礎を教え込まれます。しかし安西監督の発想力とアドバイスにより、シュート後も自ら捕る・リョータにパスをする・リバウンドに徹する事で、見る見る成長をしていきます。

ティーチングで基礎を教えてコーチングで応用力を引き出す。プレジャートレーニングの考え方の1つです。



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