勝ちにこだわるが故の崩壊
金平監督率いる豊玉高校バスケット部は、北野 前監督からチームを引き継ぐも、ディフェンス重視のチームに作り変え、選手との温度差が高まってしまう。
南や岸本は北野監督のプレースタイル 「オフェンス・ディフェンス」 に憧れて豊玉高校に入学しバスケットボール部に入部したが、現実は学園サイドの勝ちの低迷による北野監督の更迭で好きなプレースタイルのバスケットができなくなり、爆発寸前。
勝てば官軍ではあるが、勝ちにこだわり過ぎると肝心な足元が見えなくなる。選手の心理ややる気を無視した指導は監督や組織のエゴに過ぎない。
上手い選手ばかりを試合に出せば当然勝つ確率は下がる。プロなら当然のことではある。高校バスケでも同じようなことは言えるのかもしれません。が、小学校の時期に楽しいバスケを教えたいと北野監督はあえてミニバスケットの監督に成り下がった。
先日、岐阜県スポーツ少年団の指導者研修会に講師で招かれ、会長と話をした。私と同じ考えであった。「小学校のスポーツで勝ちにこだわってどうするの。」
スポーツの楽しみは勝つ楽しみでもある。が、勝利が義務になると本質そのものが楽しくなくなる。
花道がバスケットにのめり込み実力をつけてきたのは、勝ちへの執念もさることながら、バスケットが好きになり、2万本の特訓で好きなシュートが思う存分打ち込めたからだと思います。
それも実は監督の戦術なのでしょうね。