出来ることは自分で
保育園での1コマ。年少さんと一緒にお給食を食べていると正面の男の子が下を指差して泣いています。
どうしたのかな?と思い机の下をのぞいてみると箸が片方落ちていました。
「拾って洗えばいいよ」と言っても泣いたまま。仕方なくその子の後ろに回って椅子から下ろし拾わせました。「洗っといで」というと泣きやんで洗面所まで歩いていき、箸を洗い何事もなかったかのように座って食事を始めました。
直感ですが、この子は落としたものを拾った経験がない。と思いました。食事時でもすべておうちの方が手をかけすぎている可能性があります。うまくいかないことはすべて泣きで訴え、思い通りになる環境で育ったが故に、「箸を洗う」経験はあっても「箸を拾う」ということは初体験だったと思われます。
また、お外あそびで園庭に出る際に靴を下駄箱から持ってくるものの、座ったまま足を上げて待っている子どももいました。
「しつけ」でも書きましたが、子ども達の成長に応じて出来ることをさせないと、何もできない子どもになるのはもちろん、おうちの方の負担も大きくなります。幼児期は、してあげる優しさより手を出さない愛情が必要な時期でもあります。出来ることをとりあげることほど本人の為にならないことはありません。多少酷かもしれません。時間に追われて大変かもしれません。しかし、そんな時はちょっと落ち着いて・・・。
転んでも自分で立つ。こぼれたお水も自分で拭かせる。塾の準備は自分でする。などなど。それだけでも物・人のありがたみがわかる立派な子どもに成長しますよ。